アジア地域の高度人材開発機構の設立に向けて、JDPがMOUを締結
日本デザイン振興会は、アジア地域における将来の高度な専門職人材育成に向けた機構となるAsia Institute of Design and Innovation(AIDI)設立に向けて、包括的な連携協定に関する覚書(MOU)を、タマサート大学(タイ)、産業技術大学院大学(日本)、Asia Professional Education Network(APEN)の4者間で11月12日に締結しました。
昨今では、特に日本も含めたアジア地域において、産業界のニーズに即した専門職人材の職業能力評価制度および、それらに基づく人材育成プログラムの必要性が叫ばれています。日本においては2010年よりキャリア段位制度を設立し、これを推進しています。当会でも2010年6月に東京都、産業技術大学院大学と共同して、産業デザイン分野スキルスタンダードを作成しました。
産業技術大学院大学ではさらにこれを進め、産業人材開発方法として極めて優れるPBL(Project Based Learning)型教育を発展させ、かつアジアに普及することを目的とした高度専門職人材育成のための国際ネットワーク組織であるAPENを2011年6月に設立し、専門職人材への生涯にわたる多元的で多様な教育サービスを提供する高等教育機関のあり方として、Multiversity構想を掲げました。
AIDIは、APENが掲げるMultiversity構想の一環として設立するもので、タマサート大学での開講をモデルケースとして、今後はASEAN諸国に展開することを目的としています。このたびのAIDIに関するMOU締結を機に、タイ国文部省の副大臣にもAIDIの活動について報告を行い、今後の活動に対する支援を要請するとともに、快諾を得ました。
当会では引き続きAIDIの設立に協力するとともに、今後のアジア地域における産業界のニーズに即したデザイナー育成に、継続して貢献していく予定です。
APEN(Asia Professional Education Network)
http://www.apen.asia/
産業技術大学院大学
http://aiit.ac.jp/