はじめに

デザインの可能性

人と社会のよりよい関係をつくる、デザインの力

わたしたち日本デザイン振興会（以降、JDP）は「グッドデザイン賞」を通して、時代とともに移り変わる「デザインの力」を見つめてきました。日本のデザインは、経済成長を導き、心の豊かさをもたらし、多様な価値を生み出してきました。

気候変動、貧困問題など、人類共通の大きな課題が差し迫った今、多様な人どうしが関わりながら新しい仕組みや関係性をつくっていくことにも、デザインの力が生かされはじめています。デザインは、人とあらゆるものとの関係性を繋ぎ直し、新たな共創を生み出す力を持っているのです。

デザインの可能性を、より幅広い分野や地域へ。時代が変わる今、JDPはパーパスを制定しました。

2023年10月制定

そして、パーパスとともに、事業指針・行動指針をまとめて公表し、これからJDPが果たすべき役割、伝えたい思いを表明しました。

デザインを見つめてきたJDPが描く未来の社会

人類が難しい課題と対峙しなければならない今、わたしたちには、デザインの力をより多くの人へ手渡していく使命があります。

人々が創造性を発揮し、多様な人のアイデアが重なり合い、新しい関係性を共創する。そこから、人間らしく豊かな社会が実現できると信じています。

今こそ、さまざまな領域へ。そして世界中へ。JDPは、日本のデザインが持つ可能性を拡げていきます。

今後、活動の幅をより一層広げていくにあたってわたしたちは、5つの指針を定めました。

デザインの力をより多くの人へ届けるために

JDPは、グッドデザイン賞を起点としながら、様々な組織や機関と連携し、事業を拡張していきます。

毎年アワードに集まる数多くの「よいデザイン」や審査委員、企業、地域などのネットワークを活かして、幅広い分野や地域の人々へとデザインの力を届けていきます。

新しいカテゴリや最先端のデザインを見つけ、「よいデザイン」を探求し、人材育成やマッチング、海外アライアンスを通して社会変革を促します。

パーパスの実現を目指して、まずはじめに2030年までを目安として3つのプロジェクトに注力していきます。

これから、JDPが大切にしていきたい価値観や姿勢を5つの行動指針として言葉にしました。

変わること、変わらないこと

今後、JDPがより多様な事業を展開していくにあたって、スタッフ一人ひとりとしても、組織全体としても、マインドセットを更新していく必要があります。

守ってきた組織文化の良いところを活かしながら、新たな挑戦に向けてわたしたち自身が創造性を発揮し、多様性を尊重して、コラボレーションを生み出していきます。