グッドデザイン・メコン・セレクションの実施について

日本アセアンセンターとの共同事業としてメコン川流域 4 ヶ国のデザイン振興を支援

2013.10.01

グッドデザイン賞を主催する公益財団法人日本デザイン振興会は、国際的なデザイン振興事業である「グッドデザイン・メコン・セレクション」を本年度より実施します。

「グッドデザイン・メコン・セレクション」は、日本アセアンセンターとの共同により、アセアン加盟国のうち、メコン川流域に位置するミャンマー、ラオス、カンボジア、ベトナムの4ヶ国を対象とする対外事業です。各国において伝統的な素材、技術、生活様式を踏まえて、適正な生産と販売を展開しているデザインオリエンテッドな企業の国際的な活動を、グッドデザイン賞を通して支援することで、対象国のデザイン振興活動と対日輸出活動を支援するものです。

事業の実施主体について

「グッドデザイン・メコン・セレクション」は日本アセアンセンターの「メコン4ヶ国支援事業」の一環として実施されます。日本デザイン振興会はこのプロジェクトを、グッドデザイン賞から派生する特別な趣旨と目的を担ったプロジェクトとして位置づけ、おもにデザイン面からの推進を図るとともに運営を担当します。さらに、この事業に参加する各国の商務省や貿易振興機関などがカウンターパートとして協力します。

事業の趣旨と目標

本事業の検討過程では、メコン4ヶ国の企業支援のみならず、アジア全体へ拡大できる理念とプロモーションの方向性を提示すべきであるとの認識がありました。そのため、地域に根ざしながら、地域の雇用の確保、地域の生活文化の担い手となり、創造性を向上させることに貢献する企業活動のあり方に着目し、商品の品質を確保するため意図的に生産量を拡大せず、国際的な市場に提供することで高収益を得るビジネスモデルを持つ企業を発掘するべく、「適正量産」をキーワードとする審査基準を提示することとしました。そして、日本デザイン振興会、日本アセアンセンター、各国のカウンターパート、参加企業(受賞企業)が連携したプロモーションを展開することによって、「サステナブル経済を担う高品位企業を育てる」可能性を追求することを目標としました。

事業のプロセス

各国のカウンターパートは、各国の企業やデザイナーに本セレクションへの参加を呼びかけ、グッドデザイン賞への応募を募ります。この応募を受けて、各国においてグッドデザイン賞の審査を実施します。さらに、審査の実施に合わせて、デザインセミナーやワークショップなどの啓蒙的事業を展開します。「グッドデザイン・メコン・セレクション」による受賞発表は、グッドデザイン賞受賞発表と同一で行われます。受賞対象については、グッドデザイン賞のシンボルマークである「Gマーク」をベースとするマークを用いて、各国で開催される見本市などでグッドデザイン賞受賞がアピールできるとともに、毎年秋に東京で開催されるグッドデザイン賞受賞展への参加や、日本アセアンセンターが行う展示会や見本市への参加を通じて、ビジネスマッチングなどの日本市場参入支援の機会が提供されます。なお、本プロジェクトを通じて選出されたグッドデザイン賞受賞対象には、各種費用の軽減および免除などの特典が与えられます。

審査について

応募(推薦)対象は、各国の企業が製造販売するが製造販売する商品に加えて、その背景となる、ものづくりや流通販売の仕組み、ビジネスモデルなども対象とします。審査は日本から派遣されるグッドデザイン賞の審査委員と、現地で参加する審査委員が担当し、グッドデザイン賞の理念や審査の方針に則って行われ、特に以下に挙げる項目を重視します。