[Report] ラミー デザインレクチャー
「デザインエンジニア山中俊治氏が読み解くラミーデザイン」
去る4月1日(日)、DKSHジャパンと日本デザイン振興会は、ラミー デザインレクチャー「デザインエンジニア山中俊治氏が読み解くラミーデザイン」を開催いたしました。
本レクチャーは、ドイツの筆記具ブランド・ラミーのデザインに焦点を当てた展覧会「thinking tools. プロセスとしてのデザイン —モダンデザインのペンの誕生」(会場:21_21 DESIGN SIGHTギャラリー3、会期:2018年3月3日~4月8日)の開催を記念して行われる関連活動の第三弾です。
講演者には、1980年発売の初代ラミーサファリをはじめ、かねてからラミーのペンを愛用するデザインエンジニアの山中俊治氏をお招きいたしました。
自身のSNSでスケッチを公開している山中氏。最近の投稿がスクリーンに映し出され、軽やかなスピード感のある、正確で美しい筆致が会場に集まったファンを惹きつけました。ラミー サファリやラミー ジョイの軽いボディがスケッチには合うと語る同氏に、文具好きの参加者からはインクや紙にもこだわりがあるのかといった質問が寄せられました。
続いて、腕時計からロボット、ICカード改札機のデザインまで手掛けてきた同氏が、作り手としての視点からラミーのペンのデザインとそれを具現化するエンジニアリングについて読み解きました。すでに出来上がっている完成品を分解して構造を分析する“リバース・エンジニアリング”と呼ばれる手法です。
分解したパーツをスライドに映し出し、それぞれの役割や構造について見解を述べる山中氏。LAMY2000のヘアライン加工の巧みさ、ラミー サファリのプラスチック成型の精度や製造技術の合理化の経緯、ラミーアイオンの背後に見え隠れするLAMY2000の影響やボールペンの繰り出しの滑らかさなどを解析し、会場を沸かせました。
ラミー サファリは1980年から続くロングセラー商品です。21_21 DESIGN SIGHTで開催中(※2018年4月1日時点)のthinking tools展で展示されている初代ラミー サファリの、輸送箱をイメージしたパッケージを覚えているという山中氏は、当時発売されて間もなかったラミーサファリと出会い、機能美とは何かを知ったといいます。
本国ドイツでは学童向け万年筆として、書き方を学ぶのに最適とされているラミー サファリですが、工業デザインを学ぶ者にも閃きを与える使命をもったプロダクトなのかもしれません。何気ない形にも理由がある。手元のペンのデザインをもう一度じっくりと見直したくなるような、ものづくりをめぐる洞察に満ちたレクチャーでした。
日時:2018年4月1日(日) 開場14:30/開演15:00/終演16:30
講演者:山中俊治(デザインエンジニア)
会場:インターナショナル・デザイン・リエゾンセンター
共催:DKSHジャパン株式会社、公益財団法人日本デザイン振興会






