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能登の未来を考える「NOTO NEXT -みんなのアイデア-」展を開催

6月6日(木)~6月26日(水)

GOOD DESIGN Marunouchiは6月6日(木)~6月26日(水)まで「NOTO NEXT -みんなのアイデア-」展を開催します。
被災地支援のあり方や伝統工芸の継承危機など、日本全体が抱える様々な課題を浮き彫りにした令和6年能登半島地震から約半年。展覧会を通して年代や国籍、業種を超え多くの人々と能登の未来を共に考えます。


「他人事」を「自分事」へ。
復興のはじめの一歩となる、インタラクティブな展覧会

2024年元旦に発生した能登半島地方を震源とするマグニチュード7.6の大地震は、人々の「当たり前の暮らし」を揺るがし、日々の糧である仕事を奪い、伝統工芸へ危機をもたらしました。時間がたつにつれ被災地への関心が薄れていく中、現在も街には地震の深い爪痕がいたる所に残されたままです。この現状で誰もが満足する「正解」を目指すのではなく、様々な意見をもとに復興の第一歩を進めたいという一人の被災者の方の話から、本展の開催が決定しました。

本展は、能登地方を代表する工芸 輪島塗と珠洲焼の展示のほか、学生や職人、また行政やデザインなどそれぞれの立場から能登を見つめる関係者を組み合わせた、他では実現困難な特別座談会を複数回にわたって開催します。会場内に設けたブースから発信される内容はアーカイブ公開し、会場ではグラフィックレコーディングとして紹介。会場とオンラインで双方で交流するインタラクティブな展覧会です。

持続可能な未来を創るには、当事者の目線にたったさまざまな視点をベースにする新しい集合知が不可欠です。この震災を悲劇で終わらせないため、職業のジャンルや地域性などあらゆる境界線を飛び越える展覧会に、ぜひご参加ください。


企画1:
ここでしか聞けない未来がある。年代、国、業種を超えた特別座談会を開催

約9回にわたって行われる特別座談会では、学生や職人、また行政やデザインに携わる人々などを様々な年代、国籍、業種を超えたスピーカーたちを招き、未来を創る復興のあり方や持続可能な地域経済、そして伝統工芸の未来を構築するビジョンや、それぞれの気付きや想い、疑問や提案を共有・発信します。座談会はアーカイブ公開されるほか、会場でグラフィックレコーディングとして紹介します。本質をつく疑問や前向きなヒントがたくさん詰まったトークは、未来を考える上で新鮮な気づきを与えてくれるはずです。

   

左:能登半島震災で全壊した輪島塗の塗師屋の事務所。  右:堅牢さと美しさを兼ね備えた輪島塗も、試練の時を迎える。


▼開催スケジュール 

どなたでも予約不要で参加いただけます。直接会場までお越しください。

6月7日(金)18:00-19:00 <終了>
【カナビの役割】震災と教育を見つめる世代間トーク。新旧・金沢美術工芸大学の会
能登半島地震が起こった石川県にある美術大学として、どう被災地や復興、工芸文化継承と向き合うか、学生たちの自発的な行動も含め伺う。輪島の街からエネルギーが失われていく中で、デザインが街にもたらす影響を掘り下げる。
スピーカー:
河崎圭吾さん(金沢美術工芸大学教授 [デザイン、美術工芸])
倉本仁さん(デザイナー/グッドデザイン賞審査副委員長/金沢美術工芸大学OB )
北川大輔さん(デザイナー/グッドデザイン賞審査委員/金沢美術工芸大学OB )
現役カナビ生 2名ほど

6月8日(土)17:30-18:30 <終了>
「復興をデザインする/経済とソーシャルグッドの繋げ方」
スピーカー:
西垣淳子さん(石川県副知事)
矢島進二(日本デザイン振興会常務理事)
司会:
アンドレア・ポンピリオさん(「NHK WORLD JAPAN DESIGN×STORIES」出演、ラジオパーソナリティ)

6月8日(土)18:30-19:30 <終了>
【ギャラリートーク】
高洲堂のご厚意で実現した本展での輪島塗作品の展示。伝統のなかで、職人や作家たちが伝えてきた「心」を紐解く。職人杯や角偉三郎の名作、人間国宝の小森邦衞先生の逸品など秘蔵の品の数々を、大向氏が贅沢に解説。
スピーカー:
大向正浩さん(輪島塗塗師屋「高洲堂」代表)
鈴木啓太さん(デザイナー/本展ディレクター/PRODUCT DESIGN CENTER代表)
司会:
アンドレア・ポンピリオさん(「NHK WORLD JAPAN DESIGN×STORIES」出演、ラジオパーソナリティ)

6月14日(金)17:00-18:00
【国内外の学生の視点】国際的な視野を取り入れて。次の世代がデザインする、復興と地方創生の未来
登壇:
ナンシー国立高等美術学の学生2名
金沢美術工芸大学の学生3名
司会:
アンドレア・ポンピリオさん(「NHK WORLD JAPAN DESIGN×STORIES」出演、ラジオパーソナリティ)

6月15日(土)
14:00-15:00
【20代デザイナーが表現する能登】会場デザインに関わった金沢美術工芸大学出身の若き才能たち。「創造的復興プラン」への返答
スピーカー:
木下侑樹さん(株式会社博展 Experience Marketing Business Unit. #2 デザイナー/金沢美術工芸大学OB
宮川歩子さん(株式会社博展 Experience Marketing Business Unit. #1 デザイナー/金沢美術工芸大学OG
山田竜也さん(PRODUCT DESIGN CENTERデザイナー/金沢美術工芸大学OB
司会:
アンドレア・ポンピリオさん(「NHK WORLD JAPAN DESIGN×STORIES」出演、ラジオパーソナリティ)

15:30-16:30
【輪島塗のはじめ方】漆器は扱いが大変? 美しく丈夫でサステナブルな魅力を語りつつ、巷に溢れる誤解を解消!
スピーカー:
大向正浩さん(輪島塗塗師屋「高洲堂」代表)
鈴木啓太さん(デザイナー/本展ディレクター/PRODUCT DESIGN CENTER代表)

17:30-18:30
【文化と観光】発信と継承は両立できるか? 文化遺産と観光の相関関係
地域経済の要として、また文化発信の窓として、非常に重要な役割をもつ観光業。しかし自然災害によって影響を受けやすいという側面も。これからの日本を支え、発展させる持続可能な観光について伺う。
スピーカー:
齋藤峰明さん(「DENTO」ファウンダー/元「エルメスパリ」本社副社長)
大西洋さん(日本空港ビルデング副社長/羽田未来総合研究所社長)
大向洋介さん(輪島「ねぶた温泉 海游 能登の庄」専務
司会:
アンドレア・ポンピリオさん(「NHK WORLD JAPAN DESIGN×STORIES」出演、ラジオパーソナリティ)

6月16日(日)
11:30-12:30
【輪島塗の可能性】職人の仮設工房建設の背景とは? 未来を見据えた、工芸産地のありかた
建築家の坂茂さんと組んだ職人のための仮設工房建設のお話しを筆頭に、実際に輪島塗の今後を見据え動き出している桐本泰一さんにお話を伺う。
スピーカー:
桐本泰一さん(輪島キリモト 7代目)
鈴木啓太さん(デザイナー/本展ディレクター/PRODUCT DESIGN CENTER代表)

16:30-17:30
【工芸の継承と発展】輪島塗、九谷焼を通して見る、工芸の未来。
日本でも有数の伝統工芸の幅広さを誇る石川県。輪島塗、九谷焼にそれぞれの立場から関わる2人と、文化保全だけではなく、持続可能な地域経済や観光事業にも関わる工芸の未来を紐解く。
スピーカー:
大向正浩さん(輪島塗塗師屋「高洲堂」代表)
丸橋裕史さん(丸橋企画株式会社代表/「九谷焼・陶芸の粋」展企画
司会:
アンドレア・ポンピリオさん(「NHK WORLD JAPAN DESIGN×STORIES」出演、ラジオパーソナリティ)

6月22日(土)
11:30-12:30
【復興の環境整備】震災から5ヶ月。災害関連死を防ぐ医療と住環境の最前線

能登では今、「災害関連死」に対する危機感が高まっている。震災直後から被災地で活動してきた医師から、現状と課題を聞いていく。
スピーカー:
小浦友行さん(輪島市在住医師「ごちゃまるクリニック」代表)
齋藤精一さん(パノラマティクス主宰、Tokyo Creative Salon 2024統括クリエイティブディレクター、2024年度グッドデザイン賞審査委員長)

14:30-15:30
【震災後の能登を’伝える’】今なにをなぜ、発信するのか。能登と工芸を見つめる2人の編集者対談

震災において「伝える」という編集者の役割と可能性とは? 13年能登を様々な切り口で見続けてきた編集長が先月発刊した最新号をもとに、今後を考える。
スピーカー:
経塚幸夫さん(季刊「能登」編集長
橋本麻里さん(江ノ浦測候所甘橘山美術館開設準備室長。金沢工業大学客員教授)

17:00-18:00
【社会問題とデザイン】ローカルパワーの活かし方。奥能登を前進させるムーブメント

グッドデザイン賞でも審査委員の心を打った「ごちゃまぜ」の精神は震災後の能登でどう発揮されているのか、「NOTO, NOT ALONE」プロジェクトや現地活動を紹介。地域の繋がりや子供たちへの支援など、未来への展望をご共有頂く。
スピーカー:
寺田誠さん(社会福祉法人「佛子園」が手がける「輪島カブーレ」施設長
鈴木啓太さん(デザイナー/本展ディレクター/PRODUCT DESIGN CENTER代表)
矢島進二(日本デザイン振興会常務理事)

18:30-19:30
【石川県発・次のクラフト】何を守り何を変える? 現地だからこそ創れる職人とデザイナーのコラボ

デジタルや食など、様々な視点から描くクラフトのBuild Back Better(よりよい復興)とは? 金沢から世界へ発信する未来にフォーカス。スピーカー:
上町達也さん(secca inc.代表、デザイナー)
林信之さん(フリーランス ITジャーナリスト兼コンサルタント)
鈴木啓太さん(デザイナー/本展ディレクター/PRODUCT DESIGN CENTER代表)


6月23日(日)
14:30-15:30
【アートと復興】思い出も苦悩も記憶する。人を繋げる芸術の可能性

石川県を代表する写真家が、レンズを通して見つめる能登の姿とは? 人々の記憶を記録し残す、復興におけるアートの役割を紐解く。
スピーカー:
織作峰子さん(写真家・石川県出身)
鈴木啓太さん(デザイナー/本展ディレクター/PRODUCT DESIGN CENTER代表)


6月26日(水)
18:00-19:00
【世界農業遺産とコミュニティ】人と自然の繋がりが、能登の未来へできること

スピーカー:
山本亮さん(株式会社百笑の暮らし代表取締役)
河瀬大作さん(TVプロデューサー、株式会社Days代表取締役、一般社団法人FUKKO DESIGN代表理事)
矢島進二(日本デザイン振興会常務理事)



その他のテーマ(予定):
【デザインの可能性】工芸やデザインは国のアイデンティティにどう影響するか。アジア発・文化発展論
【復興と建築】被災地支援の課題と可能性。「安全」の次に大切なライフラインとしての建築とは?
【俗と雅の文化継承】「伝統」はいかに革新されるべき? 公共とラグジュアリーのバランス論
【復興の現場から】ある日突然「被災者」になったら? 街と文化の復興最前線
【社会問題とデザイン】ローカルパワーの活かし方。奥能登を前進させるムーブメント


企画2:
江戸の傑作から角偉三郎まで。 輪島塗と珠洲焼の厳選コレクションを展示

工芸は、風土と人々の暮らしを写す鏡です。能登への理解をさらに深めるため、会場では能登地方を代表する工芸である輪島塗と珠洲焼の貴重な作品群を展示します。輪島塗の塗師屋(ぬしや)、高洲堂のコレクションから、江戸の超絶技巧を堪能できる逸品である、職人たちのいきいきとした交流から生まれた職人杯(しょくにんさかづき)、また塗師屋が「これぞ輪島塗」と胸を張る溜御膳(ためごぜん)を展示、江戸から令和へと続く職人たちの手仕事と美意識を伝えます。さらにカルト的な人気を誇る革新的作家角偉三郎の秘蔵作品や、漆本来のピュアな美に立ち戻る人間国宝・小森邦衞の名作を展示予定。こだわり抜いた原料や技法を用いて、自らの技術を高める研鑽を積んだ末に、職人たちが伝えたかったものは何か。その精神や心のあり方、また暮らしぶりが垣間見える必見のコレクションです。

   

画像:展示作品イメージ


▼その他の主な会場展示コンテンツ(予定)

・特別座談会で示された案や提言を随時追加する、アイデアカードの展示
・輪島塗と珠洲焼の伝統と現在を伝える、作品コレクション展示
・工芸や観光など、能登にまつわる現在進行中のプロジェクト紹介
・来場者が思いや考えを表現することができるボードの設置


同時開催:
GOOD DESIGN STORE TOKYO by NOHARA ポップアップ・ショップ

本展の開催期間中、GOOD DESIGN STORE TOKYO by NOHARA(KITTE 丸の内 3階)でポップアップ・ ショップを同時開催します。輪島塗の作品をはじめ、現在進行中のプロジェクトで制作された漆芸や金継ぎの作品など、多種多様なアイテムを展開します。実際に手にとり、日常生活に取り入れることで工芸の素晴らしさを体験できます。

▼ポップアップ・ショップ情報
ショップ名:NOTO NEXT STORE (日本語表記 「ノト・ネクスト ストア」)
期間:2024年6月5日(水)~26日(水) 11:00~20:00
場所:GOOD DESIGN STORE TOKYO by NOHARA (東京都千代田区丸の内2-7-2 KITTE丸の内 3階) 内
公式HP:https://gds.tokyo


展覧会情報:

展覧会名:NOTO NEXT -みんなのアイデア-
(日本語表記 「ノト・ネクスト -みんなのアイデア-」)
(英語表記「NOTO NEXT -Ideas beyond the Disaster-」)

会期:2024年6月6日(木)~26日(水) 11:00~19:00
会場:GOOD DESIGN Marunouchi (東京都千代田区丸の内3-4-1新国際ビル1F)
入場料:無料
公式HP: https://www.notonext.jp/

主催:公益財団法人日本デザイン振興会
共催:株式会社プロダクトデザインセンター
本展発起人・ディレクター:鈴木啓太(株式会社プロダクトデザインセンター)
協力:株式会社博展、高洲堂、株式会社グラグリッド

本展ビジュアル
本展ビジュアル


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