公益財団法人日本デザイン振興会 公益財団法人日本デザイン振興会
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<REPORT> ISIDイノラボ・スマイル募金プロジェクト 宮城・カホンワークショップを開催(2014.3.22)

2013年度グッドデザイン賞受賞展「G展」会期中、株式会社電通国際情報サービス(ISID) オープンイノベーション研究所(イノラボ)と日本デザイン振興会の共同企画で、同年グッドデザイン賞を受賞したサイネージ「エミタメ」を活用した「スマイル募金」プロジェクトを実施しました。
「エミタメ」は、ミラー型のサイネージで、参加者がミラーに向かって笑うと、その性別や笑顔の度合いなどを判別し、ポイントとして「笑顔を貯める」ことができるシステムです。ISIDイノラボでは、たまった笑顔のポイント「エミー」の量に応じて社会貢献プログラムを行う「スマイル募金プロジェクト」を実施しています。


G展では、ご来場いただいたみなさまの笑顔と思いを、東日本大震災で被害を受けた地域のこどもたちに届けよう、という目的のもと、3会場に「エミタメ」を設置し、たくさんの方にプロジェクトにご参加いただきました。場所と期間中にたまった「エミー」数は下記のとおりです。ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました!

・東京ミッドタウン・デザインハブ(ミッドタウン・タワー 5F):170,407 エミー
・東京ミッドタウン・コートヤード:182,930 エミー
・TSUTAYA TOKYO ROPPONGI:30,023 エミー
※ 実施概要やポイント数は以下のサイトからもご覧いただけます。

スマイル募金 for グッドデザインエキシビション特設サイト http://emita.me/ 

あれから約4ヶ月、集まった計383,360 エミーの思いを東北に届けよう!という趣旨のもと「カホンプロジェクト」にご協力いただき、3月22日に宮城県名取市でカホンづくりと音楽演奏のワークショップを実施しました。 


<宮城県名取市の被災状況>
2011年の東日本大震災で、名取市では、死者911人・行方不明者40人、半壊以上の建物5,000棟以上という甚大な被害をうけました。また津波被害地域を除いても停電は4日に及び、水道はそれ以上、ライフライン全体の復旧には1ヶ月を要したとのこと。

名取市震災記録室ウェブサイトより
http://www.city.natori.miyagi.jp/soshiki/soumu/311kiroku/index

お話を伺った及川市議のお話では、浄化装置がある小学校のプールの水などを生活用水として利用されていたそうです。
ワークショップ前日に伺った閖上地区は、津波により町全体がなくなってしまった地域です。現在住民の方が居住されている名取市愛島東部団地仮設住宅にお伺いし、交流をはかってきました。閖上地区は今後土地のかさ上げが行われるそうですが、町をその場に再建するか、集団移住するか、現在話し合いが行われています。


<カホンプロジェクト:てづくりカホンワークショップについて>

カホンは、中南米で生まれ、ストリートを中心に親しまれてきた箱型の打楽器です。箱の内側にギターの弦や竹ひご、鈴などを仕込んで作られます。
手づくりカホンプロジェクトは、友達同士や親子でこのカホンを手作りし、一緒に演奏することで、モノづくりの楽しさ、発信することの楽しさを提供していこう、というプロジェクトです。また、カホンの材料となる木材は、日本全国の森林の間伐材を活用し、「地域の木で地域の人たちが楽しむ」循環も同時に目指しています。

3月22日、名取市那智が丘児童センターを会場としてお借りし、ワークショップを実施しました。今回は、制作スタッフに加え、プロの打楽器演奏家である安永友昭・早絵子さんやミュージシャン野崎有真さんも参加し、作ったカホンでみんなで演奏しよう!という計画です。小学校1年生という仲良しのグループや、親子でご参加いただいた方、地域のお母さまなど、計15組の方にご参加いただきました。
朝10時からにも関わらず、子どもたちは元気いっぱい!まず自分の好きな木を選んで、早速組み立てをはじめます。 

初めて使う工具もたくさん。ワークショップのスタッフやお父さんお母さんと協力して箱を組み立てます。弦の取り付け方や、箱の作り方によって、それぞれ微妙に音色の違う、個性があるカホンが出来上がりました。
午後からは、いよいよ演奏会です。
安永早絵子さんのリードで、みんなで自分の作ったカホンをたたいてみます。リズムを取ったり、自分のリズムをさがしたり。自分以外のカホンの音色や、友達の演奏もじっくり聞いて、合奏とソロの楽しさを体験してもらいました。つづいて野崎有真さんがギターをもって登場。歌とカホンの演奏会です。
大人も子どもも知っている「まんがにほん昔話」のテーマ曲「にんげんっていいな」を練習し、スタッフや見学の大人たちに向けて発表しました。


最後に、カホンプロジェクトからは那智が丘児童センターに1台、みんなで使える共用のカホンをプレゼント。記念撮影をして、1日のワークショップを終了しました。



ワークショップにご参加いただいた子どもたちには「ただの板を自分で組み立てて楽器にする」という初めての体験を存分に楽しんでもらえたようです。
みなさんの笑顔を集めた「エミー」のおかげで、常に笑い声が絶えないワークショップになりました。プロジェクトにご参加いただいた来場者のみなさま、ご協力誠にありがとうございました。


ISID イノラボ・スマイル募金プロジェクト 宮城・カホンワークショップ 開催概要
日 時 2014年3月22日(土)10:00〜16:00
会 場 名取市・那智が丘児童センター
協 賛 株式会社 電通国際情報サービス オープンイノベーション研究所
協 力 公益財団法人日本デザイン振興会
ワークショップ開催コーディネート 生涯学習応援隊 so,so,39
ワークショップ実施 カホンプロジェクト
演奏協力 安永友昭・安永早絵子(打楽器奏者/だがっきスイッチ)、野崎有真(歌手/シンガーソングライター)

川口真沙美/JDP

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