過去の成功体験にとらわれないやり方が求められている 【JDP理事・御園秀一】
新しく公益財団法人としてスタートを切った、日本デザイン振興会。新しい発足にあたり、当会の評議員・理事を務める方々に、就任にあたってメッセージを頂きました。これからのデザインができること、そして、デザイン振興会に対する期待や想いなどを自由に語って頂きました。順にご紹介していきますので、ぜひご覧ください。
日本デザイン振興会 評議員・理事インタビュー[3]
理事・御園秀一
「がんばろう日本」。そう言われても、という呟きが聞こえてきそうです。結句、根幹は日本経済の立て直しでしょう。経済の裏付けなしにはサステナブルも成り立ちません。すべてのデザイン活動はそのために貢献できるか再検討すべきです。
今の日本にグランドデザインを描ける人材がいないとの嘆きは良く聞かれます。でも、きっとそのような人材が活躍できる環境が整っていないだけなのです。日本の飛躍のため準備されるべき環境づくりの足かせとなっているのは、過去の成功体験がすべてである、という認識で生み出される判断基準です。
震災が突きつけた“神話”のゆがみは、ひとつを絶対と信じることの脆弱さ、危険性を浮かび上がらせました。目の前にあることや体験がすべてだと信じてしまうのは非常に怖いことです。震災と引続いての原発事故を経験した日本は、見方を変えれば世界の先端に否応無く押し出されたことにもなります。
これは次に大きく飛躍するためのチャンスを迎えているのだと考えて見ましょう。多様性がキーワードです。過去の成功体験にとらわれない、さまざまな考え方、やり方の重要性を、誰もが感じています。そのために、グッドデザイン賞を始めとした諸事業は、デザインの領域をより広げて多様な観点で再考せねばなりません。日本デザイン振興会は、そうした考え方の発信源となり、人と人とをつなぐ触媒機能を果たす役割を担っているのです。
今の日本にグランドデザインを描ける人材がいないとの嘆きは良く聞かれます。でも、きっとそのような人材が活躍できる環境が整っていないだけなのです。日本の飛躍のため準備されるべき環境づくりの足かせとなっているのは、過去の成功体験がすべてである、という認識で生み出される判断基準です。
震災が突きつけた“神話”のゆがみは、ひとつを絶対と信じることの脆弱さ、危険性を浮かび上がらせました。目の前にあることや体験がすべてだと信じてしまうのは非常に怖いことです。震災と引続いての原発事故を経験した日本は、見方を変えれば世界の先端に否応無く押し出されたことにもなります。
これは次に大きく飛躍するためのチャンスを迎えているのだと考えて見ましょう。多様性がキーワードです。過去の成功体験にとらわれない、さまざまな考え方、やり方の重要性を、誰もが感じています。そのために、グッドデザイン賞を始めとした諸事業は、デザインの領域をより広げて多様な観点で再考せねばなりません。日本デザイン振興会は、そうした考え方の発信源となり、人と人とをつなぐ触媒機能を果たす役割を担っているのです。
株式会社テクノアートリサーチ 代表取締役社長
トヨタ自動車株式会社デザイン部にて多くのプロジェクトを担当後、カリフォルニアのデザイン拠点Calty Design Research Inc. 執行副社長に就任、帰国後は第1デザイン部長としてレクサスブランドを始めとする高級車ラインのデザインを担当。2001年からはデザイン本部理事、副本部長としてトヨタグループデザイン全般を総括すると共にトヨタのデザインフィロソフィー策定に指導的な役割を果たす。2004年、トヨタデザイングループである株式会社テクノアートリサーチへ移り現職。千葉大学大学院工学研究科客員教授、日本デザイン振興会理事。






