[フィリピン] Good Design Award Philippines (GDA-Ph) 審査会を実施
フィリピン・デザイン・センター主催の第3回「Good Design Award Philippines」の審査会が2024年6月1日に開催されました。
Good Design Award Philippinesは、2年に1度開催されており、ユニバーサルなデザインの価値に加え、Malasakit(タガログ語で「思いやり」)を体現する優れたフィリピン・デザインを発掘することを目的として発足しました。今年度は、オブジェクト部門、イメージ部門、建築部門、システム・サービス部門の全4部門に合計204件の応募があり、白熱した議論の末、27件が受賞しました。日本からは、2024年度グッドデザイン賞審査委員でKESIKI INC. 代表の石川俊祐氏に審査委員としてご参加いただきました。
グランプリ(Malasakit Award)を受賞したのは「The First United Building: Renaissance of Place」。
1928年スペイン政権下で建てられた歴史的建造物の適応型再利用プロジェクトで、建設からおよそ100年の時を経て、現在はクリエイティブスタートアップのインキュベーター施設、アーティストが運営するバー、コーヒーショップなどがテナントとなり運営しています。展覧会、上映会、ディスカッションやアーティスト・イン・レジデンス、フリーマーケットなど数多く催され、多様な人々がつながり新しい場として有機的に再利用していく試みに審査委員は強く共感し、歴史と次世代をつなぐ都市再生のモデルであると高く評価しました。
Good Design Award Philippines公式Facebookページで、今年度授賞式のアーカイブ動画をご覧いただけます。
https://www.facebook.com/DTI.DesignCenterPH
日本デザイン振興会は、2014年からフィリピン・デザイン・センターとの連携協力協定を締結し、2019年に国際機関日本アセアンセンターの支援のもとGood Design Award Philippinesを設立しました。コロナ禍による一時中断をへて、2022年度より正式に審査・運営への協力を開始しています。
Good Design Award Philippinesを受賞した作品は、日本のグッドデザイン賞の一次審査免除、二次審査から参加することができる仕組みとなっています。グッドデザイン賞を受賞した対象は通常のグッドデザイン賞受賞対象と同様に10月16日に発表され、11月1日から5日間にわたって開催される「GOOD DESIGN EXHIBITION 2024」に展示されます。
当会では今後も審査やプロモーションへの協力を通して、フィリピンにおけるデザインプロモーションの進展に貢献していきます。