公益財団法人日本デザイン振興会 公益財団法人日本デザイン振興会

2017年度「審査の視点セミナー・プロダクト編」開催レポート

去る4月20日、2017年度グッドデザイン賞の応募をご検討中の方に向けた「審査の視点セミナー・プロダクト編」を開催しました。「審査の視点セミナー」は本年度からの初の試みで、グッドデザイン賞ではどのようなポイントが評価されているのか、応募情報はどのような点に注意して書くと良いか、本年度の応募に期待すること、などを、実際に審査委員の方からお話をいただき、応募の参考にしていただこうというものです。

今回はプロダクト編ということで、ゲストスピーカーとして、昨年度に引き続き本年度も審査委員をおつとめいただく、プロダクトデザイナーの鈴木啓太さん、みやけかずしげさん、山本秀夫さんにお越しいただきました。

前半は、過年度に受賞したものの中から特に優れていたものや、グッドデザイン賞の「審査の視点」が反映されている事例をそれぞれご紹介いただきました。具体的なポイントとしては、
*ユーザーへのヒアリングや使用状況の綿密な分析による課題解決が見られること
*日々の企業活動に基づいた着実な進化が見られること
*時代に即した新たな価値観を提供していること
*現代の暮らしになじむ工夫がなされていること
*その製品が生まれた背景と創意工夫が明確に見られること

などが挙げられました。

後半は「受賞するものとしないもの、その違いは?」をテーマに、様々な角度からお話を伺いました。以下は要約です。

<応募情報でよさが「伝わる」か?>
当たり前のことのようですが、メイン画像をどのような写真にするかは大変重要です。一目で応募対象がどういうものなのかが分かることが望ましいと言えます。装飾的である必要はありませんが、印象も大切なので、写真選びは慎重に行った方が良いと思います。また応募情報の「審査情報」のテキストも、できるだけ結論を先に、わかりやすく簡潔な文章を心がけてください。写真だけ、テキストだけに偏ることなく、写真とテキストのバランスを考慮するとより伝わりやすいでしょう。

<取り組みがよければよいデザインなのか?>
グッドデザイン賞は外見・スタイリングだけでなく様々な視点から審査を行なっています、と伝えていることで逆に「取り組みなどがよければ、かたちはどうでも良いのか?」という誤解を生んでしまっている面もあるようです。しかし今年の審査委員長メッセージにもあるように、「かたち」の果たす役割もデザインにおいてはとても重要です。取り組みなどを含めた「機能」と「かたちの美しさ」は、実は相反する要素で、両方を追求するのはとても難しいものです。その素晴らしいバランスを実現したものづくりをするところこそが、デザイナーの腕の見せ所だと思います。

<「2017年度」としての評価?>
グッドデザイン賞はこれまで60年間、毎年行われてきていますが、審査はその時代・その年の気分や空気を背景にその時を生きる人によって行われています。ですから、特に日進月歩のテクノロジーものなどについては10年前のものが今も良いとは限りませんし、去年良かったものが今年も良いとは限りません。今年の審査は2017年度のものとして見ることになります。いずれにしても、今日的価値を提供しているものであれば評価の対象になります。

<海外市場向けの製品をどう見る?>
近年、ある特定の海外の国や地域に向けた製品の応募も増えてきています。究極の理想は、どこか特定の国や地域にカスタマイズする必要もなく世界共通で使えるものが良いデザインということになるかもしれませんが、特に暮らしに密着した生活プロダクトとなると、どうしても文化や生活習慣の違いで考慮しなければならないことが出てきます。このような場合も原則は同じで、いかにユーザーのニーズを拾えているか、課題を解決しているかを見出せれば評価できます。現地の人の暮らしをいかに豊かにしうるのか?というところを是非分かるようにアピールしてください。

<最後に応募者の皆様へ応援メッセージ>
グッドデザイン賞は受賞するとその影響も強く、さらに次のステップへとつながっていきます。是非その先まで見据えて考えていただきたいと思います。最近、デザインの現場ではこれまでの「ロジカル」一辺倒から「エモーショナル」ということが言われてきています。ユーザーの気持ちになってものづくりを考えていくことがやはり大切だと思います。
海外のデザイン賞などと比べても、グッドデザイン賞はとても丁寧に時間をかけて審査をしています。
皆さんが苦心して作り上げたものは、きちんと伝えてさえいただければ受け止めたいと思っています!

2017年度グッドデザイン賞応募受付は5/31まで 詳細はこちらから


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