ポール・マイクセナー氏特別セミナー
Natural wayfinding; a world without signs?
4月11日、リエゾンセンター加盟機関である公益社団法人日本サインデザイン協会の主催にて、サインデザイナーとして各国の主要国際空港や公共交通のサインデザインを手がけるポール・マイクセナー氏の特別セミナー「Natural wayfinding; a world without signs? - 自然な道案内;サインのない世界 -」を開催しました。
50年以上のデザイナーの経験を通して、氏はウェイファインディング(道案内)は可能な限り環境と調和すべきだと考えています。シンボル、色彩、地図、路線図、用語などは乗客や利用者が苦労して学習すべきものではなく、そもそもわかりやすい環境が用意されていれば、そんな学習の労苦は軽減されるはずです。方位や人の流れなど、自然から得られる情報をデザインの基本要素とすることで、環境と調和したストレスのない自然な道案内 - Natural wayfinding- を行うことができます。
講演では、氏が経験してきた豊富な実例やアイデアをもとにして、必要とされる時に効果的なサイン計画を行う方法論を展開しました。サインに関する仕事に関わる方にとって願ってもない、たいへんすばらしい講演でした。
ポール・マイクセナー (Paul Mijksenaar)
オランダ人サインデザイナー、1944年生まれ。最初は工業デザイナーを志していたが、その後、範囲を情報デザインに拡大。デルフト工科大学、アムステルダムの「トータルデザイン」事務所を経験後、1986年にウェイファインディングに特化した個人事務所を開設。有名な業績に、スキポール、ニューヨークJFK、ワシントン・ダレス、ジュネーブ、ナポリ、サンパウロ各空港サインデザイン、オランダ国鉄、アムステルダム地下鉄、ロッテルダム地下鉄、カタール地下鉄、スコットレイル等があり、その他にもイケアストア、美術館、博物棺、病院、大学など世界中のサインデザインを手がけている。