岩手県西和賀町にて「地方創生 地域づくりデザインプロジェクト」始動
岩手県と秋田県の県境にある「西和賀町(にしわがまち)」。四季折々の自然と美味しい食、温泉が豊かに湧く美しい町です。今回この西和賀町で、デザインにより地域の価値を見出し、町のPRへと繋げるプロジェクト「西和賀町・地方創生 地域づくりデザインプロジェクト」がスタートしました。地方自治体と地元の企業・金融機関・デザイナーが連携しておこなう、地方創生事業として初の取り組みとして、先だって9月1日に西和賀町で記者発表しました。
いま話題の「地方創生」。全国の市町村で地域活性化のための取り組みがおこなわれています。今回の「西和賀町・地方創生 地域づくりデザインプロジェクト」では、西和賀町の事業者、岩手県内在住のデザイナー、北上信用金庫が連携し、地域資源を活用した魅力ある商品・サービスづくり、情報発信、人材育成等を進めていきます。
いま、地方社会においては、地域資源を活用したオリジナリティある商品やサービスを創出すること、地域の魅力をアピールし外から観光に来てもらうこと、そして住民が地域でいきいきと働くことのできる環境づくりが重要な課題となっています。しかし、地方自治体とその地元の企業のみでは、資金調達面、デザイン関連を含む、全国を視野に入れたビジネス展開において課題がありました。一方、地域に基盤を持つ信用金庫としては、地元企業の活性化は重要課題であり、日本デザイン振興会としても、デザインを通じて社会の問題解決に携わるというミッションがあると考え、このプロジェクトを開始しました。
全国の信金のメインバンクである信金中央金庫と、地域の経営相談役である北上信金によるビジネス面のサポート、
グッドデザイン賞をはじめ企業とデザイナーのマッチングなどもおこなう日本デザイン振興会と、岩手県企業の商品開発を日々サポートしている岩手県工業技術センターによるデザイン面でのサポート、この2つの面でサポートをおこなうことで、商品開発から販路拡大までを支援していきます。
このプロジェクトのポイントは地元の企業と地元のデザイナーを結びつける点にあります。デザインは商品の色かたちを変えるだけのものではありません。商品の企画から売り先までビジネス全体を考えることもデザインの仕事だと考えています。中小企業の経営者のみなさんがデザインを活用することで、自社のビジネスを伸ばしてもらう、また、同じ県内のデザイナーと協働することで、今後も気軽な相談ができたり継続的に仕事が繋がっていくしくみづくりを心掛けました。
今回はこのプロジェクトの始まりを発表しましたが、この取り組みが実施され、最初の成果のお披露目は2016年の3月を予定しています。西和賀町の事業者と岩手盛岡のデザイナーの皆さんのコラボレーションからどのような商品が生み出されるのか、どうぞお楽しみに!
<西和賀町・地方創生 地域づくりデザインプロジェクト>
●実施体制
西和賀町・西和賀町事業者:実施者
岩手県在住デザイナー:商品およびブランドの企画・デザイン
北上信用金庫:地域内調整、経営支援、販路拡大支援
岩手県工業技術センター:商品開発アドバイス
信金中央金庫:実施体制構築、運営支援
日本デザイン振興会:事務局、プロジェクトの企画・運営・広報
●プロジェクト参加事業者
雪国のだんご屋 団平
お菓子処 たかはし
工藤菓子店 銘菓およね饅頭本舗
お菓子のサンタランド株式会社
株式会社西和賀産業公社
株式会社湯田牛乳公社
●プロジェクト参加デザイナー
金谷 克己(株式会社エディションズ 代表/クリエイティブ・ ディレクター)
木村 敦子(kids 代表/アートディレクター)
小笠原 一志(HAND DESIGN 代表/デザイナー、アートディレクター)
小笠原 雄大(OGA GRAPHICS 代表/アートディレクター、イラストレーター)
岩井澤 大(ウィーデザイン 代表/デザイナー、アートディレクター)
堀間 匠(ドミノデザインワークス 代表/デザイナー、アートディレクター)
▼西和賀町:公式広報ページ「西和賀FAN」 2015.9.1 地方創生 地域づくりデザインプロジェクト