「京都グッドデザイン戦略支援セミナー」 京都デザインマネジメント勉強会レポート
京都府中小企業技術センター共催事業
日本デザイン振興会では、その主たる事業のひとつとして、地域のデザイン振興機関と連携し、各地域の企業や産業へのデザイン導入やデザイン活用の推進に取り組んでいます。その一つとして、京都府のものづくり系企業に対し長年にわたりグッドデザイン賞への応募推進をいただいている京都府中小企業技術センターとの共同講座「京都グッドデザイン戦略支援セミナー京都デザインマネジメント勉強会」を2013年に立ち上げました。
本講座は、府内に多い中規模の主にBtoBの技術開発から製造までを手掛けるモノづくり系企業のデザイナーやデザインマネージャーに対し、デザインマネジメントの考え方を浸透させると共に、継続的にグッドデザイン賞を受賞できる企業を育てたいとのリクエストを同センターよりいただき、新しいタイプの地域デザイン振興モデルを目指しスタートしました。京都府内には精密機械を含む工作機器や検査機器などを手掛けるメーカーが多いものの、それぞれの業務領域や用途は多様で、企業形態も様々なため、地域としての「一般的な解」のようなものを探すのは難しく、座学中心の講座では対応しにくいことが分かりました。開講3年目の本年は、これまでの反省を踏まえ以下の点を改善しました。
・第一義としてグッドデザイン賞受賞を目指す講座であることを打ち出す。
・応募予定製品を明確にしてもらい、審査プロセスをなぞる形で具体的にフィードバックする。
・商品開発の過程を講師と共に見直す中で、デザインマネジメントを実践的に体得してもらう。
・講師を2名体制(馬場了氏・安次富隆氏)とし、座学の後の個別指導に時間を割く。
2015年度講座は、9月14日のオープンセミナーの後、受講生を2つの担当講師グループに分けて約3週間に1回講座を開催、途中京都府中小企業技術センターの主任研究員による個別指導日を設けながら、全5回の講座を実施しました。最終講座では、講師より二次審査期間中に実施される「対話型審査」を想定した質疑応答をおこなった後、講評を実施。全体総評を行ったあと、全講座過程を3/4以上出席した受講生に対し、当会と京都府中小企業技術センターより修了証を授与しました。
本年はこれまで最多となる14名が修了証を授与されたほか、参加各者とも講座を経て応募予定製品のブラッシュアップが図られ、来年の応募につなげるという目的に即した講座になったのではと感じました。また、講座のグループディスカッションを継続し、センターの施設や設備を利用して意見交換を行っていこうという流れも生まれています。修了者からも前向きな感想が聞かれました。
【修了者の感想】
・製品開発のステップが明確になった。
・2年間継続して受講し、やっと自分の仕事に考え方を取り入れられるようになった。
・色々な企業の製品開発に触れ、広い視野をもてるようになった。
・自社の技術から何ができるかでなく、市場の要求や使い手のマインドから開発することを学べた。
・自社にデザイナーが自分のみで、デザインへの取り組み方に迷いがあったが、デザイナー同士で話す場が持てたことで方向性を見出せた。
今後は、本成果をグッドデザイン賞受賞につなげて、さらなるデザイン振興を図ることはもちろんですが、3年間の講座を振り返るとともに、より良い形での講座の継続に向け、同センターと検討したいと考えています。最後になりましたが、3年間講師をお務めいただいた馬場了氏、今年講師として加わっていただいた安次富隆氏、講座を円滑に運営頂いた上に受講生に対する手厚いサポートと的確な指導を行っていただいた京都府中小企業技術センターの加悦秀樹氏、皆様のご尽力に深く御礼を申し上げます。ありがとうございました。 (川口真沙美/JDP)
本講座は、府内に多い中規模の主にBtoBの技術開発から製造までを手掛けるモノづくり系企業のデザイナーやデザインマネージャーに対し、デザインマネジメントの考え方を浸透させると共に、継続的にグッドデザイン賞を受賞できる企業を育てたいとのリクエストを同センターよりいただき、新しいタイプの地域デザイン振興モデルを目指しスタートしました。京都府内には精密機械を含む工作機器や検査機器などを手掛けるメーカーが多いものの、それぞれの業務領域や用途は多様で、企業形態も様々なため、地域としての「一般的な解」のようなものを探すのは難しく、座学中心の講座では対応しにくいことが分かりました。開講3年目の本年は、これまでの反省を踏まえ以下の点を改善しました。
・第一義としてグッドデザイン賞受賞を目指す講座であることを打ち出す。
・応募予定製品を明確にしてもらい、審査プロセスをなぞる形で具体的にフィードバックする。
・商品開発の過程を講師と共に見直す中で、デザインマネジメントを実践的に体得してもらう。
・講師を2名体制(馬場了氏・安次富隆氏)とし、座学の後の個別指導に時間を割く。
2015年度講座は、9月14日のオープンセミナーの後、受講生を2つの担当講師グループに分けて約3週間に1回講座を開催、途中京都府中小企業技術センターの主任研究員による個別指導日を設けながら、全5回の講座を実施しました。最終講座では、講師より二次審査期間中に実施される「対話型審査」を想定した質疑応答をおこなった後、講評を実施。全体総評を行ったあと、全講座過程を3/4以上出席した受講生に対し、当会と京都府中小企業技術センターより修了証を授与しました。
本年はこれまで最多となる14名が修了証を授与されたほか、参加各者とも講座を経て応募予定製品のブラッシュアップが図られ、来年の応募につなげるという目的に即した講座になったのではと感じました。また、講座のグループディスカッションを継続し、センターの施設や設備を利用して意見交換を行っていこうという流れも生まれています。修了者からも前向きな感想が聞かれました。
【修了者の感想】
・製品開発のステップが明確になった。
・2年間継続して受講し、やっと自分の仕事に考え方を取り入れられるようになった。
・色々な企業の製品開発に触れ、広い視野をもてるようになった。
・自社の技術から何ができるかでなく、市場の要求や使い手のマインドから開発することを学べた。
・自社にデザイナーが自分のみで、デザインへの取り組み方に迷いがあったが、デザイナー同士で話す場が持てたことで方向性を見出せた。
今後は、本成果をグッドデザイン賞受賞につなげて、さらなるデザイン振興を図ることはもちろんですが、3年間の講座を振り返るとともに、より良い形での講座の継続に向け、同センターと検討したいと考えています。最後になりましたが、3年間講師をお務めいただいた馬場了氏、今年講師として加わっていただいた安次富隆氏、講座を円滑に運営頂いた上に受講生に対する手厚いサポートと的確な指導を行っていただいた京都府中小企業技術センターの加悦秀樹氏、皆様のご尽力に深く御礼を申し上げます。ありがとうございました。 (川口真沙美/JDP)