公益財団法人日本デザイン振興会 公益財団法人日本デザイン振興会

World Interiors Day 2022 デザインシンポジウムをオンライン開催

日本デザイン振興会及び日本インテリアデザイナー協会が加盟しているインテリアデザインの国際団体であるIFI(International Federation of Interior Architects / Designers)では、例年5月の最終土曜日を「World Interiors Day」と定めています。
全世界で同時に「インテリアデザインについて考える日」として、日本ではこの日を含んだ一週間を「ワールド・インテリア・ウィーク」として、全国各地で様々なイベントを実施しています。

今年のWorld Interiors Dayとなった5月28日には、ウィークのメインイベントとして、デザインシンポジウムをオンラインで実施しました。
IFIのWorld Interiors Day としての世界共通テーマ「PRIDE OF THE PAST, AN INCENTIVE FOR THE FUTURE」(うけつぐ伝統〜あらたな試み)を、日本では、日本の伝統的な空間の利用の仕方、民藝運動と地域文化、土地の風土や人々の暮らしから年月を経た魅力を知り、新しい価値観を再考する機会と捉え、ゲスト講師のレクチャーと事例と共に、これからの暮らしにおいてインテリアデザインが果たすべき役割とは?あらたな試みは何を意味するのか?について語っていただきました。

<ゲスト講師>
岩佐十良 氏 クリエイティブディレクター/編集者/株式会社自遊人 代表取締役
濱田琢司 氏 関西学院大学 文学部 教授/ 博士(地理学)

岩佐さんからは、南魚沼の「里山十帖」を中心に、ご自身が手掛けておられる様々な宿泊施設を通じて、もともとその地域が持っている文化や伝統、暮らし方を、今のこの時代にどう活用し、受け入れられる形態で提供しているのか、についてお話しいただきました。
また濱田さんからは、民藝運動成り立ちの経緯やその経過を紐解きながら、伝統が受け継がれていくためには、新しい支持分野をひらいて、社会の構造変化に適応することが必要である、という点が提示されました。
後半は、コメンテーターに日本インテリアデザイナー協会理事長の丹羽浩之さん、ファシリテーターに日本インテリアデザイナー協会前副理事長の井出昭子さんをお迎えし、クロストークを行いました。
日本では元来、SDGs的な発想や、持続可能なものづくりは、時代を越えて日本の暮らしにおいて常に大切にされているコンセプトでもあったことなどを、過去と現在の事例を引きながらお話をいただきました。日本の「すてきな暮らし」が、これからの生活文化や経済産業の土台となるよう、現代を生きる私たちが受け継いでいくことが重要だと再確認する機会となりました。


World Interiors Week in Japan について
https://wiwjapan.org/

World Interiors Dayについて(英語)
https://ifiworld.org/programs-events-ifi-world-interiors-day/

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