公益財団法人日本デザイン振興会 公益財団法人日本デザイン振興会

新潟県・燕三条の受賞記念イベントレポート

新潟県の燕市・三条市の一帯は金属加工業を中心とした製造業が盛んで、毎年この地域に拠点を置く企業からは数多くのグッドデザイン賞受賞作が生まれています。その中には日本を代表する分野の製品なども含まれ、燕三条発のジャパン・クオリティとして国内外の市場で高い評価を受けています。

2015年度はこのエリアからは6社13点の受賞があり、うち1点は特別賞の「グッドデザイン・ものづくりデザイン賞」に選ばれています。

12月24日に、今年度グッドデザイン賞受賞企業関係者などを招いた「2015年度燕三条受賞商品プレゼンテーション」が、燕三条地場産業振興センターで開催されました。はじめに出席した受賞5社による受賞製品のプレゼンテーションが行われ、それぞれの製品の特徴やデザインの意図はもとより、各社の製品開発ポリシー・経営姿勢に至るまでが率直に述べられ、説得力に富んだ内容が来場者から好評を博しました。

その後、2015年度審査副委員長の柴田文江氏から各社へ表彰状が贈呈されたのち、柴田氏の特別講演が催されました。柴田氏はデザインをデザイナーだけのものとすることなく、企画者、開発者、営業担当者など、ものづくりに携わるさまざまな立場ごとにデザインの理解を進めることで、ものづくり経営の中核にデザインが位置することの意義が語られました。そして、デザイナーの仕事はデザイナー自身の中にあることを発露するのでなく、むしろ企業や開発製造の現場、市場などの中にある重要な要素をクライアントとともに見つけ出し、価値付けていくことであるという趣旨などにも、会場に集まった来場者は熱心に聞き入っていました。
 (秋元 淳/JDP)




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