日本デザイン振興会が2012年度から業務提携を進めているインドのデザイン賞「India Design Mark」(I Mark/主催:India Design Council)と、シンガポールのデザイン賞「SG Mark」(主催:Design Business Chamber Singapore)の最新受賞結果が先ごろ発表されました。

第3回India Design Markについて

第3回India Design Markは、2013年6月29日から10月27日までの応募期間に寄せられた100件の応募に対して、ウェブでの一次審査を80件が通過、さらに二次審査の結果、50件がI Markを受賞しました。このうち日本企業3社4件の製品の受賞が決定しています。 日本デザイン振興会は、2012年度からインドにおける国家的デザイン賞の実施に向けて、I Markの設立および審査運営を支援してきました。 今回の審査会には、日本から審査委員として御園秀一氏(株式会社テクノアートリサーチ顧問)と井上雅弘氏(名古屋工業大学教授)が参加して、日本のものづくりの豊富な経験に基づいた意見が述べられました。さらに、二次審査会場が一般公開となった2014年2月20日から23日までの間、日本のグッドデザイン賞の2013年度受賞作品の中から、ベスト100受賞製品を中心に20点を展示する"Good Design Exhibition in India" を開催しました。

第3回India Design Mark 受賞結果

日本企業の受賞対象(現地法人名/受賞対象名)

Honda Motorcycle & Scooter India Private Limited / CB Trigger
Honda Motorcycle & Scooter India Private Limited / Activa i
India Yamaha Motor Private Limited / RAY Z
Maruti Suzuki India Limited / Alto 800

第1回SG Markについて

日本デザイン振興会は2012年からシンガポール政府の情報文化省の組織である「デザインシンガポールカウンシル(DSG)」とともに、シンガポールのデザイン政策に基づいた国家的デザイン賞の設立に協力してきました。2013年12月に、DSGの下部組織でデザイン事業者のアソシエーションである「Design Business Chamber Singapore(DBCS)」と、デザイン賞設立・審査運営およびデザインプロモーションに関する協力協定(MOU)を締結しました。 この協定に基づき、2014年3月10日に第1回のSingapore Good Design Mark(SG Mark)の審査会が開催され、日本から審査委員として田中一雄氏(株式会社GKインダストリアルデザイン代表取締役社長)が参加しました。審査の結果、80件の応募作品の中から62件がSG Markを受賞し、このうち7点が「プラチナ」、9点が「ゴールド」として特別賞を受賞しました。日本企業の現地法人からはMUJIと日本ペイントからそれぞれ1点ずつ下記の通りSG Markを受賞しました。

第1回SG Mark 受賞結果
Design Business Chamber Singapore(DBCS)

日本企業の受賞対象(現地法人名/受賞対象名)

MUJI(Singapore)Private Ltd. / MUJI Ultrasonic Air Diffuser(2 sizes)
Nippon Paint Singapore / Momento Special Effects Paint

また3月12日には、DBCSが主催する初のSingapore Design Business Summitが開催されました。日本からは、ゲストスピーカーとして御園秀一氏が招かれ、"Design and Business" をテーマに3人のパネリストとともに熱のこもったディスカッションが展開されました。3月10日から16日までの間を「シンガポールデザインウィーク」として、Singapore Design Business Summitのほか、SG Markの受賞作品の展示や、デザインに関する市街イベントなどをすべて集めた大規模なプロモーションがおこなわれました。市内の中心部にはこのイベントに合わせて"National Design Centre"がオープンし、今後シンガポールにおけるさまざまなデザインプロモーションの拠点となっていく予定です。

当会では今後も審査やプロモーションの協力を通して、インドとシンガポールにおけるデザインプロモーションの推進に貢献してまいります。